How To Prepare For The Future Of Search
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少し前に社内で海外のソーシャルメディアマーケティング事例に関して説明する必要があったので、彼女の記事や講演の音声/動画を追いかけていたが、基本的に今の彼女のメッセージは以下の三つから成っている:
1) Social Networkは空気のような存在になる
2) テクノロジーではなく関係性にフォーカスすること
3) 消費者/顧客の声を「傾聴」し「対話」+「支援」+「活性化」すること
1) はソーシャルグラフのポータビリティ性が与える影響に関して述べている。Razorfish社のShiv Singhが例示したAmazonやITunes Storeでの活用例を使用してその可能性を示している。
2) では、文字通り無数にあるソーシャルテクノロジーばかりに気をとられるのではなく、顧客と最適な関係性を構築することを中心に考える必要があるというメッセージだ。
3) は、彼女の著書「グランズウェル」で紹介されていた、戦略に関する流れである。この戦略に従い、目的に合わせて適切なテクノロジーを活用することにより、顧客との関係性をより深める事ができ、また活性化させることが可能となる。
SES SanJose 2009ではCharlene Liが基調講演に登壇することを早い段階からリリースしていたので、検索に関連して興味深い洞察を聞くことができるかと期待していた。しかし、講演のスライドやライブレポートを読む限り、BingやFacebook とTwitterのリアルタイム検索といった最近の検索業界におけるトピックスを加えるのみにとどまり、基本的にこれまでの彼女の持論から外れる事は無かった。結局、何事にも言えることだが、ソーシャルメディアマーケティングにおける基本は普遍的であり、無駄に化粧を施す必要は無い。新たなテクノロジーが登場したとしても、企業側が顧客とどのような関係性を構築したいかを中心に思索することによって、その都度最適な取捨選択ができるということだろう。
日本国内でも多くの場所でソーシャルテクノロジーを活用したマーケティング手法に関して議論がなされている。しかし、欧米では多くの企業が様々な用途で活用し始めているTwitterやFacebookに関しても、日本ではまだ試行錯誤の段階である。Twitterに関しては徐々に一般ユーザーへ広がっていくことが予想できるが、Facebookはクラウドソーシングによって日本語化はされているものの、海外在住経験者といった特定の人々にしか利用されていない。実際にFacebook Adsの属性ターゲティング設定画面で確認すると、2009年8月の段階で日本在住者は約60万人である。そのうち、アクティブなユーザーのみ、また、日本語を話す人のみに限定すれば、半分以下になる。Facebookはこのあたりの問題に気づきはじめたのか、これまで英語版で「Poke」となっていたものを「ポークする」とそのまま訳していたが、最近は「あいさつをする」というように徐々にローカライズの精度を向上させている。だが、mixiやGREEに慣れている一般的な日本人ユーザーを、いわゆるセカンドSNSとして利用させるには、まだインセンティブが弱く、第一インターフェースで右往左往させてしまうだろう。この問題を今後どのように解決していき、ユーザー数を獲得し、欧米のようなマーケティングツールとして活用されていくのか(否か)楽しみである。私個人的には、友達がアップロードした写真に対して「いいね」というボタンをクリックして、反応できるところや、あたりまえだが通常のSNSと同様にメッセージが送受信でき、いわばライトからハードまで多様なコミュニケーションをとることができるのは魅力的だと考えている。
最後に、SES SanJose2009での講演とインタビューがまとめられた動画を以下に紹介する (静止状態だと変な顔になってしまっている。申し訳ない。これを治してあげることはできないのかな?):
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