2010年3月24日水曜日

ソーシャルメディアの次の形は、ソーシャルアクションプラットフォームかも

先日大手ブログの「ねたミシュラン」さんがタイヤメーカーのミシュラン社より警告を受け、サイト名とドメイン名を変更する、という出来事がありました。
個人的には、「ミシュラン」という名前を使っているにしろ企業への直接的なダメージがあるとは思えず、ドメイン停止を強要するというのはちょっと疑問を感じてしまいました。
本エントリでこのこと自体の是非を問うつもりはありませんが、もし僕のように考えている人が世間のほとんどを占めているのであれば、或いはこのことによってミシュラン社に対して嫌悪感を抱くユーザーが居るのであれば、ミシュラン社の今回の判断は本末転倒であり、間違ったものであると言えるでしょう。
そんなことを思いながら、はてブのコメント欄
こういう時に、どうにかみんなの声を集めて、企業に「その方法は間違ってると思います」って伝える方法があるといいよなあ。そういう声を上げるためのソーシャルメディアがほしい。
と書いたところ、沢山の方からスターを付けて頂いたのです。

また、前回のエントリ「ユーザー・ジェネレイテッド・プロダクト?」では、今後クラウドソーシングとギャザリングを組み合わせた仕組みによって、製造業にも変化があるのではないか、という内容を書きました。
これも、ユーザーの声を集めて形にする、という点ではミシュランの時に必要だったソーシャルメディアと同じであると言えます。

更に先日終了した経産省のアイデア・ボックスでは、ソーシャルメディアを使って国民からの意見を募るという素晴らしい実験が行われ、3週間の間に1000件近い意見が集まりました。
これもまた、ユーザーの声を集めて形にしていこう、という動きの一つだと言えるでしょう。

現在のソーシャルメディアは、みんなが意見を発信し、シェアするところまでは可能になっています。
またtwitterを始めとして、ソーシャルメディア上の出会いがリアルでも人と人を引き合わせるということもかなりの頻度で起こってきている気がします。
そしてその次の変化の一つの方向としてあり得るのは、みんなで上げた声を実現する、アクションまで持っていくためのソーシャルメディアなのではないでしょうか。
これをこのエントリでは、ソーシャルアクションプラットフォームと名付けて、考えてみたいと思います。

ソーシャルアクションプラットフォームは、以下のような仕組みで動かします。
まず通常のソーシャルメディア同様、一人一アカウントの制限で会員登録をしてもらいます。
そこである一人が何らかの要望(ただの意見でなく、具体的な要望が望ましいと思います)を発信したら、今度はその要望に対して支持するか否かをdiggのように別のユーザーが投票していきます。
支持されたものははてブのトップページの要領で注目度が増していき、更にその中で一定数を超えたものが実際に企業や行政に対して提案され、その結果がまたサイトで報告される、という流れです。
単純な仕組みではありますが、ねたミシュランの時のような企業に対して意見をぶつけたい場合のほかにも、企業に対しての商品開発の要望、政治に対する要望など、様々な場面で活用出来るでしょう。
言い方を変えれば署名の効力を持ったソーシャルメディア、とも言えるかもしれません。

ただこの実現には、一つ大きな壁があります。
集めた声を、実現化する責任を負う人が、どうしても必要になってくるのです。
ソーシャルアクションプラットフォーム、個人的にはとても欲しいのですが、これが最大のネックである気がしています。

さて、ここからはこれまでの話に輪をかけて更に突拍子も無い妄想で話を進めます。(すみません!)
一つふと思ったのは、この実現する部分に、次の広告代理店の役割があってもいいのではないかということです。
明確な根拠はありませんが、企画の実現力や、各企業や行政とのリレーションが既に出来ていること、そして製品開発から謝罪広告まで幅広い範囲で企業のニーズを満たしていることを考えれば、有り得ない話ではないと思うのです。
そして何より、広告代理店がコミュニケーションの代理業であると考えれば、もともとメディアの代理であったものが企業の代理になり、そしてこれからはユーザーの代理になるという道筋は、適切である気すらしています。

ちょっととりとめの無い話になってしまいました・・。
まだただの思いつきレベルではありますが、ユーザーの声を集めて実現に向けて動くというのは、方向性としては正しいと思っております。
このようなソーシャルアクションプラットフォーム、実現させるためにはどのようにすれば良いでしょうか。
もし賛同して、一緒に考えてくださる方が居れば、嬉しい限りです。

2 件のコメント:

  1. 自然発生的に起こるもの以外、信用のおける情報とは思えません。そのようなプラットフォームなる物ができた時点で恣意的な操作を排除できないと考えます。つまり、必要ないと思います。

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  2. コメント有難うございます!
    個人的には「自然発生的」の定義も少し難しい気がしています。
    プラットフォームの有無は自然発生的かどうかには直接関係無いんじゃないでしょうか?いかがですかね。。

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